Hampty Doo 高速道路で交通事故。農場周辺での運転は厳禁

  
今から丁度2週間ほど前、Hampty Doo エリアでダーウィンの東南およそ35km地点のアーンヘム高速道路で事故が起きました。赤い乗用車に乗っていた2人のドイツ人ツアリストが対向車線に侵入。その車線を走っていた4WDと正面衝突し、10代のドライバーは重傷、助手席に座っていた20代のドイツ人は病院に搬送されましたが死亡が確認されました。

車に乗っていたのはオーストラリアで長期の旅行を楽しむ10代と20代のドイツ人。アーンヘム高速道路は、日中は見通しの良い2車線道路ですが、事故当時午後9時を回っており高速道路周辺は電灯がないため辺りは闇に包まれていました。

非常に痛ましい事故ですが、実は起きるべくして起きた事故です。実はこの事故が起きる数時間前私と彼らは同じファームで働いていました。この日の日中の気温は30度を上回っており、猛暑の中でのチェーンソーを持ってのプルーニング作業はハードワークを極め、仕事半ば彼らの心はもはや折れかかっていました。

以前の記事にも少し書きましたが、この日中の猛暑の中連日10時間のチェーンソーワークで仕事が終ればベッドに倒れこんでそのまま朝まで動きたくなくなるほど疲労困憊します。彼らはこの日でこの仕事が2日目だったのですが、私がこの仕事を初めて最初の脱落者となるドイツ人でした。

仕事が終った後、急にそわそわと身支度を整え出したので、何をしているのかと聞くとこの仕事をやめると言いだし、今日表にある車でダーウィンに帰るといいます。辞めるのはかまわないが、今日はもう日が暮れていて、道路には電灯がない。それとあのハードワークで疲労がたまっているはずだから今日のところはここに泊まって明日出て行けばいいじゃないかという会話をしたのを覚えています。

その後農場主とも連絡をとって引き止めましたが、その静止を振り切って結局暗闇につつまれた高速に車を走らせていきました。Hampty Doo周辺の道路は夜になるとあたりは闇と静寂につつまれドライバーはよほど正気を保ってないと眠気に襲われると農園の人が話していました。また車のフロントライトをアップライトにしても数百メートルしか見通せないため視界が極端に遮られ運転するには最悪の環境になります。

その環境の中で時速100kmもしくはそれ以上で車を走らせていたという報道もあります。事故をおこした地点がHampty Dooからおよそ東へ20kmの地点ですから、私たちが働いていた農場を出て1時間も車を走らせないうちに事故を起こしたのだと思います。

事故の原因はスピード超過と居眠り運転ではないかと言われていますが、彼らが運転前農場でハードワークをしていたことや、夜道に車を走らせたことを考えるとこの原因は必然なのかなと思います。

さてオーストラリアにてファームで働く機会がある人も多くいると思いますが、夜ファーム周辺に車を走らせるのは絶対に辞めた方がいいです。農場のとなりは当然農場です。農場のとなりが街ということはないので、街の明かりが道路を照らしてくれるということはないのです。道路周辺に電灯がありませんから車のフロントライトが命綱になります。数百メートルしか見通せない道路でどんなに気をつけて運転しても、同じ境遇で運転している他のドライバーから事故をもらう可能性も考えられます。日が暮れたらそこに泊まるは鉄則です。

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