オーストラリアでは1セント、2セントコインは切り捨て3セント以上は5セント扱い

  


オーストラリアでは5セント以下の貨幣が基本的には無い。基本的にはと書いた理由は、実は1985年までは1セント、2セントコインが普通に流通していて,1986年の財務省の発表により廃止されましたが、制限付きで1、2セントコインが流通しているからです。

オーストラリアでお買い物をするとおつりがかえってこないか、細かいおつりを支払わなくても支払いが完了してしまう事があります。仕組みはこうです5セント以下は2捨3入です。1セント、2セントは切り捨てで3セントいじょうはセントの扱いになります。たとえばこのレシート


トータルが35ドル12セントですが、2セント分は差し引かれ、実際に支払った金額は35ドル10セントです。最終的に端数が1セントか2セント残る賢い買い物を心がけたいですが、なかなかそうはいきません。

セントコインの歴史と廃止の経緯

オーストラリアの1セント,2セントコインは1966年に導入され、今でも正式に通貨としてオーストラリア国内で使用する事は出来ますが、使用には制限がついています。当初オーストラリアで2セントコインが造幣された場所はキャンベラ、メルボルン、パースの3カ所で、それぞれキャンベラでは1億5420万枚、キャンベラでは6660万枚、パースでは2億1770万枚が造幣されました。

1セントコインも同じくキャンベラ、メルボルン、パースの3カ所で造幣され、それぞれキャンベラでは1億4650万枚、メルボルンでは2奥3900万枚、パースでは1億8360万枚が造幣されました。

1981年一時期イギリス王立造幣局で造幣された2セントコイン7080万枚がオーストラリアで出回り、その後追加で9740万枚がキャンベラで、8180万枚がパースで造幣されましたが、1986年を最後に政府は1セントと2セントコインの造幣をストップしました。

1991年8月21日の財務省の発表によると、コインの廃止にいたった経緯はコイン自体の価値が目減りするインフレーションの抑制とにコストがかかりすぎるブロンズの加工であることです。要は1セントコインは1セントでは作れないのでその分のコストがインフレーションとしてコインの価値を目減りさせるのではないかという懸念があったわけです。同じ時期にニュージーランドもブロンズで作られていた1セント、2セントコインを放棄しています。イギリスはコストがかかりすぎるブロンズの加工をやめ1セント、2セントコインの素材をスチールに変えました。

貨幣循環から1セント,2セんとが取り除かれた後、幾分かのコインは2000年夏に開催されたシドニーオリンピックのメダルの素材に使われました。

買い物をしたとき損をしたと感じるときもありますが,端数が1セント、2セントの時は概ね特をしているのでオーストラリアで買い物を続けて行けば概ねペイできると思います。節約志向の人は納得がいかないかもしれませんが、オーストラリアで買い物する時は5セント以下のおつりの計算についてはあまり考えないようにした方が無難です。

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