オーストラリアに来てさあ仕事探しを始めようと思ったものの、求人のあてがなく手持ち無沙汰になり結局インターネットで職探しをすることになる。
とりあえず日豪プレスの求人クラシファイドに掲載されている求人広告をみていくが自分の前職が生かせそうなものがない・・・というよりも掲載されている求人はどれも飲食店のキッチンハンドかウェイター、クリーナー、ハウスキーパー、ファームでのフルーツピッキングなどの単純労働を求められるカジュアルジョブ
オーストラリアにまで来てこんな仕事の為に時間を費やしたくないと思い、一日中パソコンの前で自分がやりたいと思える仕事を探すがなかなか見つからない。
そんな折、バックパッカーのルームメイトに仕事探しの惨状を吐露して仕事が見つからない現状を打ち明ける。同情を買ってくれたルームメイトが自分はここで仕事を見つけたとGum Treeというオーストラリアの広告共有サイトを紹介される。
さっそくそのサイトを閲覧してみると、日豪プレスとは比較にならないほどの求人案件がリアルタイムで更新されているのを見て少し希望を見いだす。
実際に希望職種を英語で検索をかけてみると続々と前職とつながりがありそうな仕事がヒットする。
その内の何件かに絞り求人記事を読むとカジュアル、フルタイム関係なく業務に必要な経験年数と必要な能力が列挙され求人条件の敷居の高さ、壁の高さをまざまざと見せつけられる。
日本で言えばバイトの待遇であるカジュアルの仕事でさえ徹底して経験者を採用するスタンスで、あまりの求める能力の高さに、自分がある程度経験した業界とは言え、自分の能力に一抹の不安を覚え、応募メールを数社に送るに留めてサイトそっと閉じる。
知り合いがいないオーストラリアでの職探しは専らインターネットが主戦場で、パソコン画面を睨め続ける日々が続きあっという間に一週間が経過してしまう。
手持ちのお金は数ヶ月オーストラリアに滞在できる分しかもってきてないため、生活の為に仕事の選択を妥協し始める。
結局、応募メールの返信は無く、日豪プレスの求人クラシファイドにもどり手頃ですぐ始められそうなジャパレスの仕事を探し、そこで働きながらチャンスをうかがおうと言う決断に達する
という経験をしている人は多いのではないだろうか。自分がオーストラリアに来る前に思い描いていた職探しと現実との厳しいギャップに戸惑い、結局生活の為にその他大勢の人と同じライフスタイルを受け入れてしまうという結果になってしまい悶々としてる人を多く見て来た。そのためそういう人のために少しでも解決につながればと思い希望職種に就くための方法についてこれから話す。
損して得を取る
さて希望職種を得ると言っても先ほどの例のように求人広告で壁を感じてつまづき、その次のステップに進まないまま応募をあきらめてしまうケースが多いのではないだろうか。オーストラリアは転職社会で労働市場の流動性もは非常に高い。自分のキャリアや能力のステップアップの為当たり前のように転職を繰り返す。そのため各企業は空きのあるポジションに能力の伴った即戦力となる人材を確保する傾向にある。
そのため当たり前だが経験、能力ともに企業が要求する水準に達していないとなかなか採用の門をくぐれない。その業界で働きたいけれども会社が求める要求の水準に達していない人はまず第一志望の会社を除き、同じ業界地図にある会社で第一志望の会社の求める能力が開発できそうな企業に片っ端からインターンを申し込むのである。
インターンとは無償で働く研修のことだが、修行をさせてくださいとお願いするのだ。そこで無償で半年ないし一年の勤務を経て経験を積み、初めてこの業界の第一志望だった会社に応募するのである。これが私が聞く限り、オーストラリアで一般的に、その業界の外にいる人間が業界に潜り込み仕事を得る方法になる。このメッセージの一部を見てほしい
これは以前漁船の仕事を探していた時に応募した水産会社の乗船クルーから貰ったメッセージだが、一般に業界に入る為には無償で働き応募する会社ないし事業主を説得する為の経験が必要だということだ。特にその業界で貢献できる能力が無ければこの方法が一番効果的だ。
オーストラリアでそれなりの地位の仕事に就くには日本である程度仕事の実績を積み、オーストラリア企業から招聘されるくらいの高いパフォーマンスで結果が出せる程度成長した時点で転職するというのが鉄板だが、何の目算も無くいきなりオーストラリアに来てしまった人はインターンを申し込むと言うスタンスで応募先あたり、自分が希望する業界に入ることをお勧めする。
ただ手持ちの滞在費が少なければインターンどころではないのは分かる。ではお金を稼ぎながら経験値を上げ永続的に自分の希望する業界で働くことができる方法をお教えする。
噓も方便。時には大風呂敷を広げる
この方法は人によっては道徳観や倫理観に反しているという人もいるかもしれないが、希望する業界に入る為になりふり構ってられないと言う人は試してみると言いだろう。私の場合は営業の仕事をこちらで取る時にこの方法を用いた。
この方法は簡単にいえば経歴詐称も厭わないハッタリを効かせた履歴書を会社に送りつけて強引に会社に潜り込むというやりかたである。
当然、能力も知識も経験も無いわけだから、ハッタリのおかげで会社はまったく使い物にならない人材を採用してしまうことになる。もちろん毎日迷惑をかけながら必死で仕事を覚えて行くんだ。いつクビになるか分からない状態で真剣に仕事に取り組むと短期間でかなりの成長を遂げる事になる。
そしてあなたは働き続けられる可能性もあるが、クビになる確率の方が高いだろう。クビになってしまっても必要ない気を揉む必要は無い。あなたはクビになった時点で立派な経験が手に入ったのだから
そして次の会社ではハッタリを効かせず素直に自分の経歴を離して応募するのだ。ハッタリに頼らなくても採用される確率が高くなっているはずだ。またこの会社を仮にクビになったとしても転職社会で労働の流動性が高いオーストラリアでは受け入れて来るところは必ず見つかる。
これを何回か繰り返せばその業界にある会社で立派に結果を出せるまでに成長しているだろう。実はこのセオリーはある投資会社で働くドイツ人から聞かされた。彼は元々20歳の時にワーホリでオーストラリアを訪れ様々な職に就いたが、ドイツに帰国しないと決断したその日から安定した仕事を得られる策を練り、手持ち資金に乏しい彼はハッタリを効かせて金融業界に潜り込み投資銀行の社員までに上り詰めたのだ。
もし人と違う経験をしたい、経験がないけどオーストラリアの会社で活躍したいという人は是非このセオリーに従って実践してみてほしい。
最後に
オーストラリアで特定のカジュアル職以外の仕事を得るというのは本当に大変だ。どの業界にも未経験という入口は用意されていないし、日本ほど人材業界が幅を効かせて様々なニーズにあった仕事を紹介していないように感じる。
もちろんこちらにもジョブエージェントのような人材派遣業者はあるが職種は限られるし、やはり自分で希望の仕事に就きたかったら自分の足で見つける必要があるだろう。現にそういうオーストラリア人もいる。こちらでは飛び込み訪問がある程度寛容な雰囲気があるから、行動力がある人はチャンスであると言えるかもしれない。
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